鉄骨鉄筋コンクリート構造のメリットとは?デメリットも併せて解説
マイホームを選ぶ際には、間取りや価格だけでなく、建物の構造も重要な比較ポイントです。
建物の構造は耐久性、防音性、耐震性に影響を与えます。
本記事では、建物構造が鉄骨鉄筋コンクリートである場合のメリット・デメリットやおすすめの方について解説します。
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建物構造が鉄骨鉄筋コンクリート造であるメリット
マンションにはさまざまな建物構造が存在しますが、一般的には鉄骨鉄筋コンクリートや鉄筋コンクリートが用いられます。
鉄骨鉄筋コンクリートと鉄筋コンクリートは似ているようで異なる特性を持っています。
両者の違いとそれぞれのメリットは、以下のとおりです。
鉄筋コンクリートとの違い
鉄骨鉄筋コンクリート造は、その名の通り鉄骨と鉄筋コンクリートを組み合わせた構造で、SRC造とも呼ばれます。
鉄骨の使用により、鉄筋コンクリート造に比べて耐久性が高く、高層マンションに多く見られる特徴です。
鉄骨鉄筋コンクリートと鉄筋コンクリートを比較すると、鉄骨鉄筋コンクリートのほうが強度や安全性、耐久性に優れています。
法定耐用年数も47年と長く、定期的なメンテナンスをおこなえば長期間安心して住むことが可能です。
なお、法定耐用年数はあくまで税法上の使用可能年数のため、法定耐用年数を超えても住むことはできます。
ほかの建物構造と比較したメリット
ほかの建物構造との比較も見てみましょう。
たとえば鉄骨造(S造)は、軽量と重量のタイプがあり、建築期間が短くコストを抑えやすいことが特徴です。
また、耐火性にも優れています。
一方、木造(W造)は、一戸建て住宅によく用いられ、低層アパートでも木造の物件が見られます。
木造軸組工法やツーバイフォー工法が代表的です。
鉄骨鉄筋コンクリートは、上記の建物構造と比較して防音性に優れている点が大きなメリットです。
厚みのあるコンクリート壁が音や振動の伝播を効果的に防ぎます。
そのため、お子さんが部屋のなかを走り回る足音や、物を落とした時の音も響きにくくなります。
また、外部の騒音も遮断しやすく、室内はとても静かで快適な空間を保つことが可能です。
静かな住環境を重視する方には、鉄骨鉄筋コンクリート構造の建物がおすすめです。
鉄骨鉄筋コンクリートは、耐火性に優れていることも大きなメリットになります。
コンクリートは燃えにくい素材で、木造や鉄骨造の建物よりも火に強いという特性があります。
また、温度が上昇しても建物の強度が保たれるため、安全性が高いです。
ほかの建物構造、とくに木造や鉄骨造では耐火性を高めるためにサイディングボードなどの追加材料を使うことが一般的ですが、鉄骨鉄筋コンクリート構造ではその必要がありません。
そのままで高い耐火性を発揮します。
さらに、鉄骨鉄筋コンクリートは耐震性に優れているという点が大きなメリットです。
コンクリートの圧縮力への強さと鉄筋の引張り力への強さを活かしています。
鉄骨を組み合わせることによって全体の強度が増し、地震時の建物の変形を効果的に防ぎます。
ただし、建物が重いため地震の揺れを感じやすい場合がありますが、免震や制震装置を用いることで揺れの影響を軽減することが可能です。
そのほかのメリット
鉄骨鉄筋コンクリートの建物には、他にも多くのメリットがあります。
たとえば、柱や梁が少なくて済むため、広々とした間取りを実現できます。
また、コンクリートを使用しているため、室内の気密性が高く、外部からの空気の侵入を防ぐことが可能です。
夏は室内を涼しく保ちやすく、冬は暖かい空気を逃がさずに済むため、エアコンの使用効率が向上し、電気代の節約にも繋がります。
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建物構造が鉄骨鉄筋コンクリート造であるデメリット
鉄骨鉄筋コンクリートは多くのメリットがある一方で、コストや設計の自由度に関してはデメリットも存在します。
これらの点を理解したうえで物件を選ぶことが重要です。
コストがかかる
コスト面では、鉄骨鉄筋コンクリートの建物がもっとも高額になることがあります。
使用される材料は高価で、必要な材料量も多く、施工プロセスが複雑で工期が長くなるためです。
上記の要因が組み合わさるため、他の構造の建物よりも価格が高くなりがちです。
そのため、予算に合わせて適切な物件を選ぶ際には慎重な検討が求められます。
設計の自由度が制限される
鉄骨鉄筋コンクリート構造は、鉄骨を使用しているため、設計の自由度が鉄筋コンクリート構造に比べて制限されることがあります。
工場で事前に生産する部材を用いる工法が一般的であるため、工場での生産に合わせた設計が必要となることが原因です。
その結果、リノベーションを考える際にも、希望する間取りやデザインを実現するのが難しい場合があります。
鉄骨鉄筋コンクリートの物件を購入する際は、この点を考慮して、自分の理想とする住空間が可能かどうかを慎重に検討することが大切です。
防音性に注意が必要
鉄骨鉄筋コンクリート構造の建物でも、防音性が十分でない場合があります。
建物の防音性が主に床や壁の厚みに左右されるためです。
とくに、床や壁が薄い構造では、鉄筋コンクリート造の建物と比べて音の遮断効果が低くなることがあります。
また、築年数が経過している建物では、さらに壁や床が薄くなっている可能性があり、隣の部屋からの生活音が聞こえやすくなるケースもあります。
隣の部屋との間に水回りや収納スペースがある場合は、音が遮られやすくなるため防音性が高いです。
物件を選ぶ際は間取りをしっかり確認し、生活音の問題を事前に把握することが重要です。
高層マンションに多い
鉄骨鉄筋コンクリート構造の建物は、高層マンションに多く見られるため、日常生活でいくつかの注意点があります。
災害が発生した際、エレベーターが停止するリスクがあります。
とくに高層階に住む場合、移動が困難になることがあるため注意が必要です。
さらに、断水時には水を外部から運び入れる必要が生じることもあり、大変不便です。
物件を選ぶ際にはこれらの点をしっかりと考慮に入れて選びましょう。
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鉄骨鉄筋コンクリートの建物構造がおすすめの方とは?
鉄骨鉄筋コンクリートの建物は、騒音を気にする方や安全性を重視する方に適した物件です。
①騒音を避けたい方におすすめ
鉄骨鉄筋コンクリートは、比較的ほかの建物構造よりも防音性に優れています。
そのため、隣の部屋や外の騒音を効果的に遮断し、静かな居住環境です。
お子さんが走り回る足音や泣き声も、隣の部屋や上下階に伝わりにくいため、周囲に迷惑をかける心配が少なくなります。
②安全性を重視する方におすすめ
安全性を重視する方には、鉄骨鉄筋コンクリートの建物がおすすめです。
ほかの建物に比べて耐震性と耐火性に優れており、災害が起こった際にも比較的安心です。
地震が発生した際は、鉄骨と鉄筋は建物の揺れを効果的に吸収し、コンクリートはその揺れをさらに抑制します。
くわえて、燃えにくく、高温になっても有害な物質を発生しません。
そのため、鉄骨鉄筋コンクリートの構造を持つ物件では、日常生活での安心感が増します。
静かで、安全な環境を求める方には、鉄骨鉄筋コンクリート造の物件が理想的です。
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まとめ
鉄骨鉄筋コンクリート造のメリットは、耐久性、耐火性、耐震性に優れ、防音効果も高い点です。
一方、デメリットは、コストがかかる点や設計の自由度が制限される点などが挙げられます。
鉄骨鉄筋コンクリート造の建物がおすすめの方は、防音を重視する方や安全性を重視する方です。
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